借金を経験した人はご存じかもしれませんが、一度大きな借金をしてしまうとこれはもう大変です。返しても、返しても減らない借金、そのためにまた借金をしてまた返す先を増やしてという悪循環に陥って、とうとう首がまわらなくなってしまうことも。そんな状況に陥ると人は正常な感覚も判断もできなくなってしまいます。
もし、そんな借金地獄の深みに落ちてしまったら、1人で悩まず、専門家に相談しましょう。借金返済問題のプロともいうべき司法書士や弁護士に相談すれば、解決の光明が差してくるかもしません。「相談するといっても、どこに行けばいいの?」と戸惑う方のために、借金返済で困ったときの相談先の選び方をご説明します。
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目次
過払い金の確認
まず相談先を決める前に、過払い金があるかないかの確認をしましょう。過払い金とは、利息制限法で定められた利息以上の金利をもとに支払ったお金です。判決によって、過払い金は業者に返還請求できることになりました。
利息制限法では、貸し付けの上限金利は20%までと定められています。もし、20%以上の利息を取られていたら、余分にお金を返済しているということですので、その分は業者に返還を請求できます。ひょっとしたら、あなたの借金はもっと少ない額で済むかもしれないのです。
法律について細かく知らないまま、お金を借りている人は意外と多いでしょう。借金返済について専門家のアドバイスを受ける場合、過払い金のことも含めて相談すると借金問題が意外とスムーズに解決できるかもしれません。
借入残高に応じて解決策は変わる
返せなくて手に負えなくなってしまった借金。借金を返済する方法は複数あります。自分の借金状況を確認したうえで、もっともふさわしい借金問題の解決方法を選択しましょう。
任意整理
まず、一つ目に任意整理という方法があります。これは、債務者と債権者が話し合いのテーブルについて、問題解決に向け折り合いを付ける方法です。和解といえばそのイメージが簡単にできるでしょう。
法律に基づき、どうすれば借金返済が可能となるのか話し合いを行います。裁判所を通さず、お互いの総意のもとで解決を図るので、もっとも平和的な方法といえるでしょう。
特定調停
次に、特定調停という方法。これは裁判所を通した任意整理のことです。裁判所仲介の下、債権者と債務者が交渉し、解決の道を探ります。
個人再生
個人再生という制度を利用する方法もあります。これは借金の額が5000万円以下(住宅ローンを除く)の場合、借金の20%を3年で返済すれば残りの80%の返済は免除される仕組みです。免除はされても、最低返済する額は100万円と定められています。
自己破産
そして、どうしても借金の返済は無理、という場合、自己破産という道があります。これは債務者の資産状況を調べ、返済不可能と裁判所が判断すれば、借金をゼロにすることが可能となります。
借金の解決方法といってもさまざまです。自分の借金状況と返済能力を踏まえたうえで、以上の方法を選択するのがベストでしょう。
相談先の司法書士と弁護士の違いは?
借金の返済で困った場合、相談する先といえば司法書士もしくは弁護士ということになります。では、どちらに相談すればいいのでしょうか?
借金問題で相談する場合、両者の違いを分かりやすくいえば、費用の違いということになります。債務整理の依頼にかかる費用は着手金や相談料、報奨金などですが、トータルの料金設定では、一般的に司法書士のほうが弁護士より安いということです。
たしかに司法書士に依頼したほうが経済的にはお得かもしれません。しかし、弁護士と比べ、司法書士は権限などが限定的となるため、借金状況によっては司法書士に頼めば解決が難しいケースも生じます。
たとえば、裁判所を通じて解決を図る特定調停となると、司法書士は裁判所認定の認定司法書士しかその資格がありません。そういう場合、司法書士より弁護士に依頼するのがスムーズといえます。
また、債務が140万円を超える場合、司法書士は交渉の代理権を持てません。これだと債権者との交渉を任せることができなくなるので、弁護士に依頼したほうがいいという話になります。
法律事務所はどこを選べばいい?
それでは、事務所を選ぶポイントを説明します。司法書士にしろ、弁護士にしろ、債務整理の問題を扱う事務所はたくさんあるので、どこを選べばいいのか迷うでしょう。そんな時は、いくつかポイントを絞って比較するといいかもしれません。
初回反応のよさ
電話やメールで相談したとき、最初の反応を確かめてみましょう。メールの返信が早いところは信用していいかもしれません。いつまでも返信をよこさない事務所は、多忙で他の依頼を受け付ける余裕がない、または基本的なビジネスのマナーがなっていないことも考えられ、避けたほうが無難でしょう。
費用の安さ
多額の借金を抱えている人は、できるだけ司法書士や弁護士に支払う費用は抑えたいと考えるでしょう。やはりいろいろな事務所の料金体系を調べたうえで、もっとも良心的なところを選ぶのがベストです。
実績
どの事務所が債務整理の実績を豊富に持つかも選ぶうえで重要なポイントでしょう。債務整理を中心に業務を行っている事務所もあるので、HPなどを見て実績や業務内容を確認し、確かな専門家を選ぶようにしましょう。
まとめ
最初の返済計画通りに返済が進まず、自分の力だけで返済が困難となった場合、まずは債務問題のプロに相談しましょう。借金の状況に応じた解決方法を提示してくれるはずです。事務所を選ぶ際は、各事務所のHPなど見てよく検討し、判断しましょう。