ローンとは、「金の貸し借り」という意味がある「LOAN」という英語から来ています。 こんなことはお金を借りることから無縁だという人でも知っていることですね。 そしてどこにでも書いてありますね、そんなこと。 ここでは、当たり前の話で終わらせたくないので、こんなテーマで書いていこうと思います。 題しまして「誰だよ、ローンなんてもの作った悪魔みたいなやつ!」。
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ローンの存在がなければ、お金を借りる・借りないで苦しまなかったのに!
こんなこと思ったことありませんか?
・お金なんかなくなればいいのに。 ・お金を借りる方法自体がなければ、こんなに苦しまなかったのに。 ・金の貸し借りなんて仕組みが存在しなければ良いのに。 ・「金貸し」が仕事として成り立つような社会がいけない!!! |
ちなみに、筆者は一時期毎日のように思っていました。 某猫型ロボットに道具を出してもらえるなら、
「もしもお金の貸し借りがない世界だったら」って某電話ボックス型の道具を使って言ってやりたいとさえ思っていました。
きっと世の中には似たようなことを思ったり考えたりしたことがある人もいると信じまして、「ローンという仕組み」の歴史について調べてみました。
電車と住宅
ローンの代名詞的存在である「住宅ローン」についてまずは調べてみました。
住宅ローンの歴史を見ていくと、発端は「日露戦争後」の時代までさかのぼります。
戦後の経済活性化によって色んな商売が盛り上がりを見せ、都市部では人手不足が起きました。 そうすると、農村地の若者の働き口も需要も増えます。 当然、都市部では「移動手段」と「住むところ」の需要が高まるわけですね。 |
鉄道会社が「うちの路線の近くに住宅をいっぱい建てさせたら、路線利用者も一緒に増えるんじゃ?」と考え出すのも自然なことでした。
そこで鉄道会社が不動産屋を始め、一軒家の建築とその費用の貸付を促し、「住宅ローン」の基盤となるものが完成したそうです。
ちなみにこの基盤を作ったのは宝塚歌劇団で有名な阪急電鉄創始者の小林一三氏。
女性だけを集めた劇団を作ったかと思えば、住宅ローンシステムのパイオニアにもなった。関西人の「商売」に対する嗅覚は、「大胆」から「堅実」まで幅広いということでしょうか。
江戸時代の金貸し
次に、今の銀行や消費者金融の「元」はどこからあるのか?
皆が皆、住宅や車みたいに大きな買い物をするためにお金を借りるわけじゃないですよね?
「いけねぇ!今宵の酒代が足りねぇ。俺ぁ酒飲んでからじゃねぇと寝れねぇってのに!」みたいな理由でお金を借りる人も大勢いたはずです。
住宅や車などの長期的返済を前提とした「ローン」という概念はありませんでしたが、短期・中期的返済を前提とした金貸しは奈良時代にはすでに存在していました。
そして平安、鎌倉、室町、安土桃山と時代は移り、奈良時代から800年後、現代から400年前の江戸時代にはもう階級ごとや、金利ごとに分かれた様々な金貸しが存在していました。
●札差:旗本などが利用。「給料」がお米だったので、そのお米をお金に替える、もしくは担保にしてお金を貸すなどを行っていた。 ●両替屋:商家などが利用。お金の両替だけでなく、お金を預かったり貸したりと、今でいう銀行のような役割をしていた。三井住友銀行なども、元は両替屋から始まっている。 ●質屋:現代の質屋の原型。一般市民が主に利用。時代劇や時代小説を見ていると「女房を質に入れて…」というフレーズを耳にしますが、一般的な質屋では着物などを担保としてお金を貸す以外のことはしていません。が、質屋が喜んでお金を貸してくれるのは「着物」や「かんざし」など、値段も需要も安定しているものが主でした。つまりは女郎屋などと繋がりが深い質屋もいたでしょうから、「奥さんをそこで働かせるならお金を貸すよ」と唆す人もいたのかもしれません。 ●その他:素金(すがね)、烏金(からすがね)、百一文(ひゃくいちもん)など。総て担保不要で金利のみでお金を貸していた業者。年利360%のものもあり、かなり高利でした。 烏金や百一文は「日銭貸し」の元祖です。朝に借りて、夕方烏が鳴く前に返す約束でお金を借りるから「からすがね」、「百文で借りて、その日の内に百一文で返す」というシンプルかつ明朗なシステムの「百一文」。 |
江戸時代には義務教育なんてありませんから、階級によって学力や思考力には当然多少の差はあったでしょう。 シンプルなシステムと、そのシステムの内容がびっくりするぐらい分かりやすく示してある名前。
これはつまり、それだけ教育というところから遠い場所にいる貧困層がお金を借りることも多かったことを示しています。 何が言いたいかと言いますとね。 少なくとも400年以上も前から、上は旗本様から、下は貧困層まで、「皆借金まみれだったんじゃねーか!!!」っていうことです。
400年以上前からきっと「金なんてなくなっちまえ!」と呪い続けてこられたのでしょう。
きっと筆者の先祖も間違いなく思っていたに違いありません。
ただ、400年前から変わらないなという点がもう1つあります。
それは「その場しのぎのお金を借りる人ほど、一生貧乏」ということです。
大昔から「担保は要らないよ、金利だけでいいよ、その代わりすぐ返してね」というところほど金利が高いのです
そしてそんな高金利でお金を借りる人ほど、一生貧乏なのです。
400年も前から脈々と続く「借金DNA」に逆らいたいのなら、少しでも1%でも安くお金を借りる方法を一緒に探しましょう!
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